買収後統合(PMI)とは、M&A実行後に行う、企業同士の統合作業です。
M&Aは実行によって成否が決まるわけではなく、それによって目指す戦略目標が達成されて初めて成功といえます。しかしながら、M&Aの成功率は50%を大きく割り込むといわれています。
その理由としては、M&Aが単なるアセット購入とは異なるという点が挙げられます。
企業は、従業員、取引先、顧客、取引金融機関といった多くのステークホルダーによって構成される有機的な存在です。
M&Aは、これらステークホルダーの構成を変更するプロセスである以上、実行前と実行後では事業運営に影響を与える欠落が発生する可能性があります。オーナー経営者が退任することで、オーナー依存部分が失われることになる点などはその典型といえます。
このような欠落要素は相手側企業が補うことが必要です。さらに、お互いの経営資源にシナジー効果を生み出すことで、はじめてM&Aの戦略目的を達成することができます。
つまり、M&Aを成功に導くためには、PMIが最も重要な作業といえます。買収時に行うデューデリジェンスは、PMIに必要な要素を抽出するプレPMI作業ともいえるわけです。
当社は、M&Aをステークホルダーの結合的デザインと捉え、M&A実行後のデザインをそれぞれのステークホルダーと共有し、共創体制を構築することで、より効果的なPMIの実行を支援します。