シナジー効果

事業承継の相手方が他の事業者の場合、その成否を大きく左右する要素として両事業のシナジー効果があります。

シナジー効果とは、複数の事業の組み合わせにより、その単純な合算を超えて生み出される付加的な価値や効果です。例えば、強力な販売網を有する企業と競争力がある商品を有する企業が組み合わさることで、従来を大きく上回る売上を作ることができます。

シナジー効果は色々な整理の仕方がありますが当社がよく利用するものは以下の分類です。

1 エリア

相手が自社が弱いエリアに強みを有する場合、相手の営業力を取り込むことで新規顧客開拓が可能となります。自社の商品の売上上昇が見込めることになります。

2 顧客

自社の製品・サービスを他社の顧客にクロスセルすることです。両社の対象顧客層や顧客ニーズが重複している場合には大きな効果が生まれます。これにより顧客単位の売上上昇が見込めることになります。

3 製品・サービス補完

両社の製品・サービス自体のクロスセルが行えないような事案でも、他社の製品・サービスを自社に取り込むことにより自社の競争力が上昇することがあります。例えば、競争力があるキャラクターを保有する企業を買収し、そのキャラクターを付した自社の商品を販売するような場合です。

4 機能

自社にない機能又は自社の弱い機能の補完するものです。仕入先、資金調達先、製造設備、経営管理方式の共有により、売上の上昇、コスト削減、資金調達コストの低減など様々な効果が見込めます。

このようにシナジー効果は経営の各場面において生じうるもので、効果の方向としても、コスト削減につながるものと、売上の上昇につながるものがあります。シナジー効果を数値で見積もりやすいのはコスト削減効果ですが、M&Aにおいてより大きな推進力を生み出すのは売上上昇効果であるといえます。